【レビュー】後藤真希「Believe」 (アルバム「愛言葉（VOICE）」収録曲) - ハロプロ関連楽曲レビュー・音楽系狼おっさん ◆.hH8Qu82zU

後藤真希
「Believe」

作詞:後藤真希
作曲:NATSUMI
編曲:ats-

【レビュー】

A,Bメロ部分は低いキーで感情は抑え気味に歌い、
サビ部分で一気に抑えた気持ちを開放するかのように力強い歌唱を聴かせる。

それははるか遠くまで心の叫びを響かせるようなスケールを感じさせるもので、
A,Bメロとサビにおける対比コントラスト効果をつける事によって、
よりサビ部分を印象的なものにしているといった感じだ。

特に「君は一人きりじゃない、いつも！」という箇所の感情たっぷりの心の叫びが胸を打つ。

君は一人きりなんかじゃないよ。今も傍にある温もりを忘れないでという内容の歌詞を見てみると
リスナーがちょっと落ち込んじゃって空虚な精神状態になっていたりする時に
慈愛の気持ちで充たしてくれるような感覚がある。

しかし、この曲はリスナーへ優しく寄り添うというだけでなくて
違う一面としてやはり後藤真希自身による後藤真希自身に対する心の叫びのような気がしてならない。

そう思わせる一節が「強がったままでもう苦しまないで」という箇所で
後藤自身強がっちゃって自分に負担がかかり悩みやすい性格である事は発言もしている。

この時期の後藤真希の作品は内面的な心情や想いみたいなものが包み込まれていて
楽曲としての存在価値をグンと押し上げている。

楽曲クリエイター陣も後藤真希の募ってきた想いみたいなものを
最優先する形で制作にあたっており意識は統一されている。

架空の歌詞を一生懸命歌っているだけという形でなくしっかり曲に想いが封入され、
その想いを気持ちを高みまで持っていって歌い音源として記録するという真っ当な形が取られていて
良い形で後藤真希の人間味が強く出ている。
そういった所にとても魅力を感じるといった感想です。